ビジネス日本語に関わる法律用語の語義認識
Understanding Legal Terms Related to Business Japanese
中村伊知郎(동서대학교)
76권 1호, 393~416쪽
초록
本研究はビジネス日本語を教育する際に問題となる、専門用語の語義認識のずれを考察することにより、教育上の配慮を提言することを目的とする。ビジネス日本語において用いられる語彙のうち、法律用語などの中には、既存の日本語教育においても基礎語彙として学習するものの、その使われる状況においては、辞書の定義よりより狭い意味もしくは一般の語義とは異なった概念および意味領域を持つものがある。この概念が話し手と聞き手の間で共有されなければ、誤解や齟齬が生じ、場合によっては紛争に発展するため、語彙の定義と確認は非常に重要で、実務においても教育においても、格別の注意が必要である。専門用語は、言語学では位相語として研究の対象となっている。日本語学において法律用語に言及した研究として、1984年に林大が『法律類語難語辞典』を編纂しているが、これは実務的な学際分野の成果であると言えよう。本研究では、上述のとおり、研究の方向を提示した後、ネイティブスピーカーである日本語教師と、韓国人学生を対象に語感調査を実施した。技術的事項が含まれる法律用語として「危険物」を、教育関係法令および社会福祉分野の法令の用語としても用いられ、年齢という数字で表すことが可能な「児童」および「少年」という語彙について、その示す範囲の回答を収集した。サンプル数が少なかったため、属性ごとの集計や統計分析には至らなかったが、日本語教師においても、韓国人学生においても、その認識に大きなばらつきがあることは確認できた。同時に、漢字語として、発音を変えるだけで日韓相互に翻訳できる語彙であっても、その中身が十分に理解されていない実情が明白になった。この認識差は、日本人同士、韓国人同士でも一致しないが、日常生活での使用状況の違いから、日韓での認識には大きな乖離が見られた。専門用語である法律用語の意味を知らないことをもって日本語教師としての資質を否定することはできないが、ビジネス日本語の需要と必要性が増大している中で、日本語教育において、専門用語、特に日韓で同じ漢字を用いる漢字語彙の教育は、技術、法律学および社会学に属する分野を含めて総合的に考察され、体系化される必要があろう。
- 발행기관:
- 한국일어일문학회
- 분류:
- 일본어와문학