市民の刑事裁判参加 - 韓日両国の制度比較を通じての相互示唆点の抽出 -
이마이 테류유키(일본 나라지방재판소 판사); 민영성(부산대학교)
53권 4호, 73~103쪽
초록
韓国において,2008年から国民参与裁判制度が施行されている。2012年に5年間の試験実施期間を終え,2013年から最終的な形態の制度が開始される予定である。他方,日本においても,2009年から裁判員制度が施行されているが,施行後3年間を経過した2012年に制度の見直しが予定されている。国民参与裁判制度は陪審制的要素が,裁判員制度は参審制的要素が強く,両制度には多くの相違点がある。その代表的なものは,①裁判員裁判が,対象事件につき自動的に全件実施するのに対し,国民参与裁判は,被告人による選択,裁判所による排除を認めていること(選択型),②評決について,裁判員裁判では,裁判官と裁判員が一緒に評議を行って判決内容を決めるのに対し,国民参与裁判では,陪審員だけで評決を行い,その表決結果が裁判部を法的に拘束しないこと(勧告型)である。両制度が,これらの点を始めとする多くの相違点を導き出している背景には,韓国では,従来の司法制度に対する不信感等の否定的評価が強く,司法の民主的正当性が制度の重要な目的となっているのに対し,日本では従来の司法に対する肯定的評価が強かったためにそのような事情がないことや,憲法における裁判を受ける権利の規定内容の違いがある。国民参与裁判制度より施行は遅れたものの,裁判員制度は施行までに5年間もの期間を置いて準備してきたために,裁判員の平均職務従事日数が4.7日と大きな負担を国民にかけているものの,3年間で終局人員数3,884件に達する多数の事件を概ね円滑に処理できている。国民の多くは,裁判員に選任される前は,「やりたくない」という気持ちを持っているが,実際に職務を終えてみると,大多数が経験を肯定的に評価している。このような裁判員制度の根幹部分は,日本社会に定着したといってよく,見直しの際に,制度に大きな改変が加えられることはないと思われる。しかし,国民参与裁判制度の内容や実施状況を見ると,裁判員制度にとって参考になると思われる点がある。日本で,排除決定類似の制度を仮に導入する際に,制度上又は運用上,どのような点に留意して制度設計すべきかという分析や,性犯罪被害者が裁判員裁判を希望しない場合に制度的な手当をすべきかという視点は参考になる。他方,国民参与裁判制度は,最終的な形態を決めるための国民司法参与委員会が発足し,今後,議論が一層活性化することが予想される。被告人による選択権の再検討,排除決定制度の修正,評決の効力の再検討等が主要な争点になると予想される。特に,評決の効力の点は重要である。法的な拘束力を認めないまでも,強い事実上の拘束力が付与されることが望まれよう。大法院判例もそのような問題意識を持っていると理解できる。韓日両国が,国民の刑事裁判参加の制度について,相互に情報交換,意見交換をしていくことは両国の法発展のために極めて有用である。
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- 법학연구소
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- 법학일반