日本における法科大学院制度の12年
12 years of Law School System in Japan
箱井崇史(早稲田大学法学学術院)
23권 2호, 25~37쪽
초록
本稿(国際シンポジウム報告)では,2004年に開設された日本の法科大学院制度(Law School) に関する途中経過の報告として, 開設以来の変化を象徴するいくつかのトピックを示し, その背景的事情を触れる方法で, その現在に至る経緯について説明する. 日本では, 法科大学院の設置において 「準則主義」 を採用しているため, 当初は74校もの法科大学院が設置されたが, 入学志願者の激減などにより, 現在までに30校を超える法科大学院が廃止(廃止表明を含む) となるなど大幅に減少することになった. この志願者の減少の理由は多岐にわたるが, 司法試験の低い合格率, 弁護士過剰, 司法修習者の就職難の問題から法科大学院の魅力が低下したことが大きいといえる. 法科大学院制度の主要な目的として, 適性試験, 法科大学院教育を通じた 「プロセス」 による法曹養成と, 法学部出身ではない 「未修者」 を受けいれることにより多様なバックグラウンドをもつ法曹の養成があったが, 現在の法科大学院は, 既習者コースはもちろん, 未修者コースも, 実際には法学部出身が中心になっている. さらに, 予想より低い合格率という現実から, 法科大学院としては当初の理念の後退を余儀なくされ, 実際にカリキュラムも司法試験を意識した方向に変化してきているといえる. このような法科大学院自体の変化だけではなく, 研究者養成の問題も重要である. 最近の一部の大学では法学研究科を復活する動きがみられているが(日本では, 法科大学院の設立あっても法学部を維持することができる), 今後の研究者の不足やレベルの低下, 実務家主導の英米化といった法律学そのものの質的変化など, 研究者養成の問題に関する懸念は解消されていない. 日本における司法試験の受験資格は, 法科大学院修了または司法予備試験合格がある. この予備試験は, 経済的理由で法科大学院に進学できない者を排除しないように設けられたものであるが, その出願者も増加しつつ, 予備試験合格者の司法試験合格率が法科大学院出身者と比べて高いことが知られている. 現在の法学部優秀層は,法科大学院ではなく司法予備試験を第一目標としており, 法科大学院在学生も多くが司法予備試験を目指している現実があり, 当初の目的と現実は乖離してきている. 時間と費用の面から考えても, 予備試験合格は法科大学院修了よりも圧倒的に魅力的といえ, 予備試験の合格者がさらに増えれば法科大学院の存在意識そのものが失われかねないという点で深刻な問題である.
- 발행기관:
- 법학연구원
- 분류:
- 비교법학